永住申請と転職|届出・空白期間・保険・年金まで解説


はじめに

最近の永住許可申請では、収入や納税状況に加えて、転職時の「届出」をきちんとしているか、公的義務を適切に履行しているかといった点も、これまで以上に確認される傾向があります。

この記事では、将来の永住許可申請で困らないために、転職のときに押さえておきたいポイントを分かりやすく解説します。

ポイント1. 転職後の仕事内容が、現在の就労ビザに合っているか確認する。

転職後のお仕事の内容が、現在の在留資格(例:「技術・人文知識・国際業務」など)の範囲と合っていないと、在留期間の更新や、将来の永住申請の審査で多く影響が出ることがあります。

「この仕事内容で問題ないか心配…」という場合は、【就労資格証明書】を申請して、転職先で就労できるかどうかを確認しておくと安心です。

⇒⇒【保存版】就労資格証明書とは?転職時に必要な理由と申請方法を専門家が解説

ポイント2. 所属(契約)機関に関する届出は、必ず期限内に行う。

転職したときは、入管へ「所属(契約)機関に関する届出」が必要です。

  • 退職したら:退職日から14日以内に届出。
  • 新しい会社に入ったら:入社日から14日以内に届出。

オンライン(電子届出システム)からも提出できます。

参考:https://www.moj.go.jp/isa/applications/procedures/nyuukokukanri10_00015.html

ポイント3. 退職〜入社までに「無保険・未加入期間」を作らない。

退職すると会社の社会保険(健康保険・厚生年金)の資格が切れます。

次の会社の社会保険に入るまでに空白期間が出る場合は、原則として短期間でも手続が必要になります。

  • 国民年金は退職日の翌日から14日以内の手続が案内されています。
  • 国民健康保険も多くの自治体で「14日以内の届出」が案内されています(手続は自治体により異なります)。

お手続きの詳細は、お住まいの役所または年金事務所でご確認ください。

また、領収書などの支払いの記録は、永住申請で必要になる大切な資料です。なくさないように、まとめて保管しておきましょう。

「たった1日でも空白があるのに保険が未加入」だと、後から説明が難しくなります。切替の領収書や支払記録は保管しておくのが安心です。

ポイント4.空白期間はできるだけ短くし、目安として「3か月」を意識する。

就労系の在留資格(就労ビザ)は、正当な理由なく「在留資格に合った活動」を3か月以上行っていない場合、在留資格の取消しの対象になる可能性があります。

そのため、実務上は、退職後の空白期間が長いほど、状況の説明が大切になります。

また、自己都合退職で空白期間が長い場合、将来の永住審査でも「仕事や生活の安定性」について説明が必要になることがあります。

もしやむを得ず期間が空いてしまうときは、就職活動をしていたことが分かる資料(応募履歴、面接の案内、企業とのメール等)を残しておくと安心です。

「技術・人文知識・国際業務」は、転職後も原則として在留資格変更の手続は不要です。一方、「高度専門職1号」は、転職によって所属機関(勤務先)が変わる場合、原則として在留資格変更許可申請が必要とされています。

転職後の永住申請のタイミング

転職直後に永住申請をすると、審査では「今後も同じ会社で安定して働けるか?(継続性・安定性)」を判断しづらくなることがあります。

そのため実務上は、転職後すぐに申請するよりも、新しい会社で一定期間勤務してから申請する方が安心です。

目安としては、転職後おおむね1年ほど働き、在籍状況や収入の安定性を説明しやすくなってから申請を検討するケースが多いです。

※ただし、事情によっては早めの申請が可能な場合もありますので、状況に応じて個別に確認することをおすすめします。

まとめ

転職はキャリア上とても大切な選択ですが、将来の永住申請に向けては、次の4点が特に重要です。

  1. 転職後のお仕事の内容は、いまお持ちの在留資格(ビザ)の範囲に合っていますか?
  2. 所属機関(契約機関)の届出は、期限内に行っていますか?
  3. 退職から入社までの期間(空白期間)がある場合、健康保険・年金の切替手続は行っていますか?
  4. 空白期間が3か月を超える予定はありますか?

これから転職をご予定の方にとって、本記事が少しでもご参考になれば幸いです。

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